【第1章-4】先生の「顔」は壁紙と同じ!?指針が言う『保育の環境』が怖すぎる件について

世界一わかりやすい保育指針

【導入:環境って「掃除」のことだと思ってない?】

「明日の保育環境を整えておいてね」
先輩にそう言われて、「はい!おもちゃ片付けます!掃除機かけます!」と答えたあなた。

半分正解ですが、半分足りません。
そして、保育所保育指針には、ちょっと背筋が凍るような「衝撃の事実」が書かれています。

今日は、ただの「お片付け」ではない、プロの仕事としての『保育の環境』について解説します。
これを読んだら、鏡を見ずにはいられなくなりますよ。


1. 最大のホラー。「あなた」は設備の一部です

指針における「環境」の定義。ここには、こう書かれています。

【原文】
「保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、及び…自然や社会の事象が含まれる」

さらっと書いてありますが、とんでもないことです。
「人的環境」。つまり、私たち保育士は、机や椅子、積み木と同じ「環境の一部」だと言っているのです。

【超訳】
先生の機嫌が悪いのは、部屋のクーラーが壊れているのと同じだ!

もし、先生が朝からイライラして鬼のような形相をしていたら。
それは子どもにとって「今日の保育室は、悪天候(暴風雨)」という環境になります。

逆に、先生が穏やかでニコニコしていれば、それは「日当たり良好、空気清浄機フル稼働」の快適な環境です。

「私の笑顔は、0円で導入できる最高級のインテリア」
プロなら、自分の顔(環境)を毎朝メンテナンスしてから部屋に入りましょう。


2. 部屋は「戦略的」に散らかせ

次に「物的環境(モノ・部屋)」。
多くの人が「環境整備=きれいに片付けること」と勘違いしていますが、指針が求めているのは「子どもが思わず手を出したくなる仕掛け」です。

おもちゃを整然と並べるのは、ただの「倉庫番」です。
保育士は「ダンジョンマスター」でなければなりません。

  • 絵本をあえて表紙が見えるように置く(読みたくなる罠)
  • 積み木を少しだけ積んでおく(続きをやりたくなる罠)
  • 廃材を「ご自由にお使いください」とカゴに入れる(創作意欲への罠)

【超訳】
綺麗に並べるな。「触りてぇ〜!」と思わせるように、あざとく配置しろ!

子どもが散らかして遊んでいるなら、それは環境構成が大成功している証拠です。
「片付けなさい!」と怒る前に、「ふふふ、私の罠にかかったな」と心の中でニヤリとしましょう。


3. 子どもを叱るな、環境を疑え

「廊下を走らないで!」と毎日叫んでいる先生がいます。
指針の「環境」の考え方を使うと、これは「負け」です。

なぜ走るのか?
「走れるくらい長い直線があるから(環境が悪い)」です。

  • 観葉植物を置いて、道をくねらせてみる。
  • 床に「ケンケンパ」の輪っかを貼ってみる。

そうすれば、子どもは走れません。
口で注意するのではなく、「環境(レイアウト)」を変えて子どもの行動をコントロールする。
これがプロの技です。

【超訳】
子どもが悪いんじゃない。そこにそのモノを置いた「私」のセンスが悪いんだ!

こう考えると、怒る回数が激減します。
すべては「私の配置ミス」ですから、修正すればいいだけなのです。


4. 結論:私たちは「世界」を創る神である

「保育の環境」とは、人(先生)、モノ(おもちゃ)、自然、すべてを使って、子どもたちが生きる「世界そのもの」をデザインすることです。

  • あなたの笑顔が、太陽です。
  • あなたの置いたおもちゃが、宝物です。
  • あなたの工夫した部屋が、冒険の舞台です。

私たちはただの子守りではありません。
子どもたちの毎日を彩る「空間プロデューサー」なのです。

【明日の一手】

明日の朝、保育室に入る前にトイレの鏡で自分の顔を見てください。
そして一言。
「よし、今日の『人的環境』はバッチリだ!」

最高の環境(あなた)で、子どもたちを迎えてあげてください。

次回のテーマはついに最終回!「(5)社会的責任」。保育園は地域のCIA!?お楽しみに!)

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