〜自我の芽生えを尊重!大切なものを守る子どもへの声かけ術〜
1. 1・2歳児の「貸せない!」は成長の証
もくじ
「子どもが友達におもちゃを貸せなくてすぐ怒る…」「貸してと言われても譲らない…」
保育現場でよく見かける光景です。
でも安心してください。
1・2歳児が「これは駄目!貸さない!」と主張するのは意地悪ではなく、成長の証です。
この時期は、自分の大切なものや居場所を守ろうとする所有意識や愛着が芽生える時期だからです。
2. 所有意識と場所への愛着
2-1. 「自分のもの」を守る意識
この時期、子どもは自分の持ち物を認識し、大切にするようになります。
具体例:
- 自分のマークや席にこだわる
- 自分の帽子や靴を棚から持ってくる
- 遊んでいるおもちゃを取られると「ダメ!」「ヤダ!」と主張
- 友達の物も認識し、「○○ちゃんのコップだよ」と渡す
これは、所有意識の芽生えであり、自分の世界を守ろうとする自然な発達です。
2-2. 「場所」への愛着
子どもは物だけでなく、自分の居場所にも強い愛着を持ちます。
- 保育室のロッカー、机、椅子、クラスの部屋
- 食事、着替え、手洗いなど日常生活の場
こうした「自分の居場所」があることで、子どもは安心感を得て、主体的に生活をつくる力が育まれます。
3. 「貸してあげなよ」はNG?子どもの心理と大人の対応
3-1. 貸せないのは「大切なものを守る」思い
子どもにとって大切なものは、単なる遊び道具ではなく自分の一部のような存在です。
だから貸してほしいと言われても、**「これは僕の物!気軽に貸せない!」**という強い思いがあります。
泣いたり怒ったりするのは、自分の思いや物を守ろうとする力の表れです。
3-2. 大人のNG対応は危険
- 「貸しなさい!」
- 「意地悪だね!」
こうした強制や叱責は、自己肯定感を下げるだけでなく、保育士との信頼関係を損なう恐れがあります。
所有意識を尊重し、安心できる言葉がけが大切です。
4. 自分の場所を守るための環境配慮
人数が少なく机を減らす場合も、子どもの所有意識や居場所への愛着を考慮することが重要です。
- 変更の了承を得る:「今日はここに座ってもらってもいい?」と確認
- 子どもの主張を聞く:「ここじゃないとイヤ」という気持ちも尊重
- 感謝とフォロー:変わってくれた場合は「ありがとう」、どうしても嫌な場合は元に戻す
この配慮が、安心感・所有意識・自己肯定感・信頼関係を守ります。
5. 保育士の声かけ術【3ステップ】
- 共感する
- 「大事だもんね」「今遊んでるもんね、取られて嫌だったね」
- 所有を認める
- 「そうだね、〇〇ちゃんの物だもんね」
- 貸す/貸さないは子どもに決めさせる
- 「貸したい気持ちになったら貸してあげようか」
- 無理強いせず、時間を置いて再度声をかける
6. 環境づくりの工夫
- 自分で管理できる仕組み:マークや定位置管理で物の場所を分かりやすく
- 安心して過ごせる居場所:安全・衛生面に配慮し、主体的に遊べる空間を提供
こうした環境が、主体性・自己肯定感・信頼関係を育てます。
7. まとめ
1〜2歳児が「これは駄目!貸さない!」と主張するのは、自分という存在を確立する大切なステップです。
- 所有意識を尊重する
- 安心できる居場所を用意する
- 強制せず、気持ちを受け止めて見守る
机や場所を減らす場合も、子どもに確認して納得できる形にすることが必須です。
これを怠ると、安心感や主体性を損ないかねません。
💡ポイント:
自我の芽生えとともに育つ「所有意識」と「愛着」を尊重することが、子どもの安心感・主体性・自己肯定感・信頼関係を育む第一歩です。



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