家庭でもできる!「体験と言葉を結ぶ」5つの魔法の遊び【現役保育士が解説】

一緒に育つあそび図鑑

前回の記事では、「寝る前の読み聞かせは“心を育てる時間”、言葉を育てるのは“日中の体験時間”」というお話をしました。

では実際に、家庭で子どもの語彙力・思考力・表現力を伸ばすためには、どんな関わりや遊びが効果的なのでしょうか?

今回は、保育士の現場でも実践している
「体験と言葉を結ぶ」魔法のような遊び5選
をご紹介します。

特別な教材も準備も不要。
すべて、毎日の生活の中で楽しくできる方法です🌱


🧺1.お手伝いを「実況中継ごっこ」に変える

▶️ねらい:動作語・説明語彙を増やす

お手伝いの時間を、ちょっとした言葉遊びに変えてみましょう。

料理や洗濯、掃除などをしながら、「今なにをしているか」を声に出して実況します。

👩‍👧例)
「にんじんをトントン切ってるよ!」
「お水をジャーっと入れたら泡が出たね」

大人が“実況”することで、子どもは「動きと言葉」を結びつけて理解します。
慣れてきたら、子どもにも実況をバトンタッチしてみましょう。

💡ポイント:体を動かしながら言葉にすることで、語彙が“感覚ごと”記憶されます。


🪴2.おさんぽ中の「小さな発見メモリー」

▶️ねらい:観察力・表現力を育てる

お散歩や公園遊びの中で、「見た」「感じた」ことを言葉にして共有する遊びです。

👧「アリがパンくず運んでる!」
👩「どんなふうに運んでる?」
👧「ちっちゃいのにすごい力持ち!」

このように、子どもの気づきを質問で引き出すと、
言葉と感覚がしっかりと結びつきます。

📸発展版として、「今日の発見」をスマホで撮って帰宅後に振り返ると、
語彙の定着と会話の広がりがさらに深まります。


🧩3.「なんでも比べっこゲーム」

▶️ねらい:形容詞・比較語彙を増やす

身近なものを2つ選んで、「どっちが~?」と比べるだけの簡単なゲームです。

👩「バナナときゅうり、どっちが長い?」
👧「きゅうりー!」
👩「どっちがつるつる?」
👧「バナナー!」

遊びながら自然に「長い・短い・軽い・重い・冷たい」などの形容詞が増えていきます。

💡比べることで、物の特徴をとらえる力(分類・思考の基礎)も育ちます。


🎭4.ごっこ遊びリレー

▶️ねらい:会話力・想像力を伸ばす

人形遊びやままごとなど、“言葉でやりとりする遊び”は、
語彙だけでなくコミュニケーション力を育てる絶好のチャンスです。

👩「先生役はママね。あなたは今日の患者さん!」
👧「おなかがいたいです〜」
👩「どこが痛いですか?」

こんなふうに、役になりきって話すことで、
「相手の気持ちを考えて言葉を選ぶ」力が育ちます。


🖍5.寝る前の「絵日記ごっこ」

▶️ねらい:語彙の整理と文の構成力を育てる

寝る前に、その日楽しかったことを絵に描いて、
その絵を見ながらお話をするだけの遊びです。

👧「すべり台でね、風がびゅーって!」
👩「風がびゅーって気持ちよかったんだね」

大人が少し言葉を添えて返してあげることで、
子どもは自然に文をつなげて話す力を身につけます。

💡ポイント:書く前に「話す」ことで、作文や発表の基礎力にもつながります。


☀️まとめ:「教える」より「一緒に感じて言葉にする」

絵本や知育教材も大切ですが、
子どもにとって一番の教材は、毎日の生活そのものです。

体験の中で感じたことを、
親子で「言葉にして共有する」ことで、
語彙力・思考力・表現力は確実に育っていきます。

「教える」より「一緒に感じる」
これが、言葉を育てるいちばんの近道です。

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