―「自分のことは自分が一番よく知っている」の本当のところ―
もくじ
「自分のことは自分が一番よく知っている!」
こんな言葉、よく耳にしますよね。
でも――本当にそうでしょうか?
本当の自分はどこにいるのか?
実は、ここにはちょっとした“勘違い”が潜んでいます。
◆ 「3つの自分」を想像してみてください
人には、次のような“3つの自分”が存在しています。
- 本人が思っている自分
「私はこんな人間だ」という自己イメージ。 - 周囲の人はこう自分を見ているだろうと“想像”する自分
いわば、頭の中にある“他人からの評価の予測”。 - 周囲の人が実際に思っている自分
あなたの言動を見て、人が抱いている“現実の印象”。
◆ 結論:本当の自分は③です
「え?ちょっと待ってくれ!
③は“他人から見た自分”であって、本当の自分じゃない!」
そう思いますよね。分かります。
言いたいことは本当に分かります。
でも、ここで一つ大切な前提があります。
◆ 世界は“あなたの心の中”には存在しない
あなたの心の中にある“本当の自分”は、他の人には見えません。
どれだけ強くイメージしていても、思っているだけでは伝わらないのです。
世界は、あなたの外側にあります。
そして、他者が見ているのは あなたの行動 であり、
その行動によって「あなたがどんな人か」が決まっていきます。
◆ では、ちょっとした実験をしてみましょう
「本当の自分は優しいんだ!」
あなたがそう思っているとします。
では、その状態のまま…
まわりの人に悪口を言い続けてみてください。
あなたは悪口を言いまくったけど、
周囲の人はあなたを「優しい人だなぁ」と思うでしょうか?
当然ながら、答えはNO。
どう見えるか?
ただ悪口を言う嫌な人です。
そしてもし、あなたがその状態のまま人生を終えたら…
周囲が残す印象はこうです。
「なんか急に悪口を言いだす、変な人だったな」
あなたが心の中で
「本当は優しいのに!違う!そうじゃない!」
と思っていても、世界はそう判断してはくれません。
◆ 本当の自分は「自分で決める」のではなく「周囲が決める」
これは、他者の評価に振り回されろという意味ではありません。
ただし、
“他者から見られているあなた”が
世界で通用するあなた自身になる
という事実は、知っておいて損はありません。
◆ 自己理解は「他者理解」につながる
自分を知ることは、他者を知ることにも必ずつながります。
・自分はどう見られているのか?
・自分はどんな行動をしているのか?
・自分の思いは、行動として表現できているのか?
こうした視点を持つことで、人との関わり方が驚くほど変わります。
ぜひ、一度立ち止まって
“本当の自分とは何なのか”
考えてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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