子どもの言葉が出ない…と悩む前に知ってほしいこと|話す前に、話す準備をしている。

子どもの言葉が出なくて心配…でも、慌てなくて大丈夫です

「周りの子はもうたくさん話しているのに、うちの子はまだ単語も出ない…」
そんな不安を感じていませんか?

実は、言葉の発達にはとても大きな個人差があります。
早く話す子もいれば、じっくり理解を深めてから話し始める子もいます。

言葉がまだ出ていなくても、“話す前の準備”が着実に進んでいることが多いのです。
焦らず見守りながら、子どもの中で育っている「わかる力」に目を向けていきましょう。


言葉の発達は「声を出す」ことから始まる

言葉の発達には、おおまかな流れがあります。

  1. 人に向かって声を出す
  2. 「ま」「ぱ」などの言いやすい音を出す(喃語)
  3. 「まんま」「ブーブー」など意味のある最初の言葉(初語)
  4. 「ママ、きた」「ワンワン、いた」などの二語文
  5. 同年齢の友だちと会話を楽しむ

この流れには年齢の目安はあるものの、進み方は本当に人それぞれ。
焦らず、「今どんな段階にいるのかな?」と見守ることが大切です。


「言える」より「わかる」が大切 ― 言葉の氷山

言語聴覚士の中川信子さんが提唱した「言葉の氷山」という考え方があります。

氷山の上に見えているのは「言える言葉」。
でも、その下には「わかる言葉」や「わかる事柄(経験・感情など)」が広がっています。

つまり、言える言葉はほんの一部
その下にある「理解」や「経験」がしっかりしているほど、言葉は自然に出てくるのです。

「ブーブー」と言えなくても、「車を取ってきて」と言われたら車を持ってくる。
それは、言葉の理解が育っている証拠なんです。


言葉を「言わせる」より「わかる」を育てよう

「もっと話してほしい」「単語を増やしたい」と思う気持ちは自然なことです。
でも、言葉を無理に言わせようとするよりも、理解の土台を育てる関わり方が大切です。

たとえば、こんな関わり方がおすすめです👇

  • 絵本を読みながら「ワンワン、いたね」「赤い車だね」と声を添える
  • 子どもの指さしや視線に気づき、「そうだね、見えたね」と共感する
  • 公園やお出かけなど、たくさんの経験を通して“知っていること”を増やす

こうした日常のやり取りが、「話したい」という気持ちや言葉の理解を深めていきます。


言葉が出る前にも「育ち」は進んでいる

言葉を話し始める時期は、子ども自身の準備が整ったタイミングです。
焦らず、子どもの理解や気持ちのサインを受け止めていきましょう。

言葉の発達は、「話すこと」よりも「わかること」から始まります。
その土台がしっかりしていけば、子どもの言葉は自然と豊かに育っていきます。


まとめ

  • 言葉の発達には大きな個人差がある
  • 「言える言葉」より「わかる言葉」「わかる経験」が大事
  • 無理に言わせるより、経験や理解を積み重ねよう
  • 今話せていなくても、言葉の準備はしっかり進んでいる

焦らず、安心して、お子さんの“言葉の芽”を見守っていきましょう🌱

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