【3歳児12月】今の姿を引き出す観察質問リスト&文例集(五領域+養護)

5領域メーカー

3歳児クラスの12月は、クリスマスやお正月といった季節の行事を控え、ワクワクした雰囲気の中で過ごす時期です。 行事に関連した制作や歌を通して表現する楽しさを味わうとともに、寒さに負けずに体を動かしたり、手洗い・うがいなどの健康管理に自ら取り組んだりする姿が見られます。

12月の特徴と観察ポイント

クラスにとってどんな時期?

クリスマス会や年末のお楽しみ会など、行事への期待感でクラス全体が活気づきます。感染症が流行しやすい時期でもあるため、手洗い・うがいなどの衛生習慣をクラス全体で確認し合うことが大切になります。室内遊びが充実し、じっくりと遊び込む環境作りが求められます。

子どもにとってどんな時期?

「サンタさん来るかな?」と想像を膨らませ、ファンタジーの世界を楽しむ心が育ちます。手先がさらに器用になり、ハサミや糊を使った複雑な制作に挑戦する意欲が高まります。友だちとの関わりでは、言葉でルールを決めたり、役割を分担したりして遊ぶ姿が増えます。

12月に特に観たい発達テーマ

  1. 冬の健康管理(手洗い、うがい、衣服の調節)
  2. 行事への期待と想像力(サンタクロース、プレゼント)
  3. 友だちとの協同(ごっこ遊びの発展、ルールの共有)
  4. 手指の巧緻性(制作、箸への興味、ボタン)

🌿 養護(生活・情緒)

🩷 生命の保持(食事・睡眠・排泄・健康・着脱)

Q1. 寒さに応じた衣服の調節(着脱)は?

  • 室内に入ると「暑い」と言って、上着やベストを脱いでいた。
  • 寒い時は自分から上着を着て、ファスナーを閉めようとしていた。
  • 袖をまくって、手洗いや食事の準備をしていた。
  • 裏返しになったトレーナーを、自分で表に返そうとしていた。
  • ボタンを掛け違いなく留め、身だしなみを整えていた。

Q2. 衛生習慣(手洗い・うがい・鼻かみ)は?

  • 外から帰ると、言われなくてもガラガラうがいをしていた。
  • 石鹸を泡立てて、指の間や手首まで洗っていた。
  • 鼻水が出ると自分でかみ、ゴミ箱に捨てていた。
  • 咳をする時に、手で口を覆ったり横を向いたりしていた。
  • 食事の前後に、テーブルや口の周りをきれいにしていた。

Q3. 食事のマナーや食具(箸など)の使い方は?

  • 箸に興味を持ち、保育者に持ち方を聞きながら使っていた。
  • お椀を持って食べ、食べこぼしがほとんどなくなった。
  • 口に物が入っている時は喋らず、飲み込んでから話していた。
  • 苦手な野菜も、「風邪ひかないように」と頑張って食べていた。
  • 姿勢を正して座り、足を床につけて食べていた。

Q4. 排泄(トイレ)の自立と後始末は?

  • 尿意や便意を感じて自分で行き、排泄後は水を流していた。
  • トイレットペーパーを適切な長さに切り、拭こうとしていた。
  • 排泄後の手洗いを忘れずに行っていた。
  • 冬の厚着でも、ズボンやパンツを上手に下ろしていた。
  • スリッパが乱れていると、次に使う人のために揃えていた。

Q5. 睡眠(午睡)の質と目覚めは?

  • 戸外で遊んだ日は、布団に入るとすぐに眠っていた。
  • 自分のパジャマに着替え、脱いだ服をきれいに畳んでいた。
  • 咳が出る時は横向きになるなど、自分で体勢を調整していた。
  • 目覚めが良く、自分で布団を畳もうとしていた。
  • 部屋が暗くなると、静かに横になって休息をとっていた。

💚 情緒の安定(安心感・自己発揮)

Q1. 行事(クリスマス)への期待感は?

  • 「サンタさんに手紙書く」と、期待を言葉にしていた。
  • アドベントカレンダーをめくり、クリスマスまでの日数を数えていた。
  • 部屋の飾り付けを見て、「きれいだね」と喜んでいた。
  • プレゼントの話を友だちとし、ワクワクした様子だった。
  • クリスマスソングを口ずさみ、楽しい気持ちを表現していた。

Q2. 自分の気持ち(葛藤)を言葉で伝えられますか?

  • 玩具を取られて怒ったが、手を出さずに「返して」と言葉で伝えた。
  • 自分の思い通りにならず泣いたが、理由を聞くと話し始めた。
  • 「まだ遊びたい」と主張したが、時計を見て切り替えることができた。
  • 友だちと意見が合わない時、「じゃあ、こうしよう」と提案していた。
  • 寂しい時に保育者に甘え、スキンシップをとると満足していた。

Q3. 友だち関係での安心感と自信は?

  • 仲良しの友だちと一緒にいることで、安心して活動に参加していた。
  • 困っている友だちに「どうしたの?」と声をかけ、助けようとしていた。
  • 集団ゲームで勝って喜び、負けても「次は頑張る」と言っていた。
  • 自分の得意なこと(走る、描くなど)を友だちに見せていた。
  • 好きな友だちと同じグループになり、嬉しそうにしていた。

Q4. 保育者との信頼関係(拠点)は?

  • 困った時はすぐに保育者に相談し、解決しようとしていた。
  • 楽しい出来事を、「先生、聞いて!」と報告に来ていた。
  • 新しいことに挑戦する時、保育者に見守りを求めていた。
  • 叱られた後も、素直に謝って関係を修復していた。
  • 「先生大好き」と言葉や態度で伝え、愛着を示していた。

Q5. 遊びへの集中力と持続性は?

  • ごっこ遊びの設定を友だちと話し合い、長く遊び続けていた。
  • 制作活動で、最後まで丁寧に色を塗ったり貼ったりしていた。
  • ブロックで複雑な形を作り、壊れないように大事にしていた。
  • 図鑑を見て、興味のあるページをじっくりと眺めていた。
  • 遊びの途中で片付けの時間になっても、続きをやりたがっていた。

🌸 五領域(遊びと活動)

🩵 健康(身体機能・運動・安全)

Q1. 寒さに負けない身体づくり(運動)は?

  • 寒い日でも「外に行こう」と誘い、元気に走り回っていた。
  • 縄跳びの縄を回して、ジャンプするタイミングを計っていた。
  • ボールを投げたり蹴ったりして、体を温めていた。
  • 鬼ごっこで、息を切らすほど全力で走っていた。
  • 乾布摩擦(ある場合)に、意欲的に取り組んでいた。

Q2. 遊具や用具を使った運動は?

  • 鉄棒で「前回り」に挑戦し、怖がらずに回ろうとしていた。
  • ジャングルジムの頂上まで登り、遠くの景色を楽しんでいた。
  • 平均台の上を、落ちないようにバランスを取って渡っていた。
  • 三輪車をこいで、友だちと競争を楽しんでいた。
  • フープを腰で回そうと、体を動かしていた。

Q3. 手指の巧緻性(道具の操作)は?

  • ハサミで曲線を切ったり、丸く切ったりしようとしていた。
  • 粘土を細かくちぎり、指先で丸めて小さな形を作っていた。
  • 糊を端まで丁寧に塗り、剥がれないように貼っていた。
  • 折り紙を角と角を合わせて折ろうと集中していた。
  • 紐通しで、小さなビーズを次々と通していた。

Q4. 集団遊びでのルール理解(運動)は?

  • 「しっぽ取り」で、自分のしっぽを守りながら相手を追いかけていた。
  • 「だるまさんが転んだ」で、鬼の動きに合わせて止まっていた。
  • 椅子取りゲームのルールを理解し、負けても応援に回っていた。
  • リレー遊びで、バトン(リング)を次の友だちに渡していた。
  • 鬼ごっこでタッチされたら鬼になることを理解していた。

Q5. 危険回避や安全への意識は?

  • 友だちとぶつからないように、前を見て走っていた。
  • 「危ない」と声をかけると、すぐに動作を止めていた。
  • 遊具の順番を守り、前の人が終わるのを待っていた。
  • 散歩中、白線の内側を歩く意識を持っていた。
  • 転んだ時、すぐに手をついて顔を守っていた。

🧡 人間関係(友だち・協同)

Q1. 友だちとの関わり(協同性)は?

  • 「一緒にやろう」と声をかけ、遊びに誘っていた。
  • 砂場で協力して大きな山を作り、トンネルを繋げていた。
  • ブロックで一つの街を作り、イメージを共有して遊んでいた。
  • ごっこ遊びで役割(店員と客など)を決め、やり取りを楽しんでいた。
  • 手を繋いで輪になり、「かごめかごめ」などを楽しんでいた。

Q2. トラブルの解決と交渉力は?

  • 「貸して」「あとでね」と言葉で交渉していた。
  • 「ごめんね」と言われたら、「いいよ」と許すことができた。
  • 順番抜かしをした子に、「並んで」と注意していた。
  • 自分の気持ちを言葉で伝え、相手の話も聞こうとしていた。
  • 保育者の仲立ちがなくても、自分たちで解決しようとする姿が見られた。

Q3. ごっこ遊びの展開と役割は?

  • 家族ごっこで、お母さん役やお父さん役になりきって会話していた。
  • お店屋さんごっこで、「いらっしゃいませ」「100円です」と言っていた。
  • 病院ごっこで、聴診器を当てて「お薬出しますね」と言っていた。
  • 電車ごっこで、運転手と乗客に分かれて遊んでいた。
  • 友だちの提案を受け入れ、遊びのストーリーを発展させていた。

Q4. 集団での役割意識は?

  • 給食当番やお片付け当番を、張り切って行っていた。
  • みんなの前で名前を呼ばれると、大きな声で返事をしていた。
  • グループごとの活動で、友だちと一緒に行動していた。
  • 先生の話を聞く時、静かに注目し、お喋りしている子に教えていた。
  • クラスのルールを守り、みんなの手本になろうとしていた。

Q5. 競争心と仲間意識は?

  • かけっこで「一番になりたい」と競争心を見せていた。
  • 負けて悔しがり、「次は勝つ」と意欲を燃やしていた。
  • チームの友だちを「頑張れー!」と応援していた。
  • みんなで一つのことをやり遂げた時、喜びを分かち合っていた。
  • 友だちの頑張りを認め、「すごいね」と言っていた。

💛 環境(自然・物・数量)

Q1. 冬の自然(寒さ・植物)への興味は?

  • 吐く息が白くなることに気づき、「ハァー」としていた。
  • 落ち葉を集めて、お風呂ごっこや焼き芋ごっこをしていた。
  • 木の葉が落ちて枝だけになった様子を観察していた。
  • 霜柱を見つけ、踏んだ感触や音を楽しんでいた。
  • 冷たい風を感じて、「寒いね」と友だちと言い合っていた。

Q2. 数量・形・色への関心は?

  • クリスマスツリーの飾りの数を数えていた。
  • 「赤と緑」など、クリスマスカラーに気づいていた。
  • 丸、三角、四角の形を組み合わせて、家や車を作っていた。
  • 「こっちの方が多い」「長い」など、比較する言葉を使っていた。
  • 時計の数字に興味を持ち、「3になったらおやつ」と分かっていた。

Q3. 道具や素材の工夫は?

  • 空き箱やカップを使い、見立て遊びを楽しんでいた。
  • 自然物(枝、実)をごっこ遊びの食材や飾りに見立てていた。
  • 廃材を使って、自分なりの楽器や乗り物を作っていた。
  • 磁石がつく場所を探して、園内を探索していた。
  • 虫眼鏡を使って、小さな虫や葉っぱの裏を観察していた。

Q4. 探索活動(発見・不思議)の様子は?

  • 影踏み遊びをして、自分の影が伸びたり縮んだりするのを楽しんでいた。
  • 氷ができている場所を探し、触って冷たさを確かめていた。
  • 雲の動きを見て、「何かの形に見える」と言っていた。
  • 風で木が揺れるのを見て、風の強さを感じていた。
  • 土の中にいる幼虫を見つけ、何の虫になるか想像していた。

Q5. 整理整頓や物の管理は?

  • 玩具の片付け場所を写真で確認し、正しく戻していた。
  • 自分のロッカーの中を整理し、持ち物を大切に扱っていた。
  • 脱いだ靴を揃えて靴箱に入れていた。
  • 落ちているゴミを拾い、分別して捨てていた。
  • 友だちが片付けていないと、手伝ってあげていた。

💚 言葉(理解・発語・会話)

Q1. 会話(説明・報告)の力は?

  • 「サンタさんに〇〇頼んだよ」と、自分の思いを話していた。
  • 「お腹が痛いから、トイレに行く」と、理由を説明できていた。
  • トラブルの状況を、「〇〇ちゃんが、こうして…」と順序立てて話した。
  • 自分の発見や感動を、具体的な言葉で伝えようとしていた。
  • 「~したい」と、自分の希望を明確に伝えていた。

Q2. 言葉の理解力(指示・物語)は?

  • 「帽子を被って、水筒を持ってきて」という二つの指示を理解していた。
  • 紙芝居の内容を理解し、感想を言葉で言っていた。
  • クイズ遊びで、ヒントを聞いて答えを考えていた。
  • 約束事やルールを言葉で聞き、守ろうとしていた。
  • 「どうして?」という質問に、自分なりの考えを答えていた。

Q3. 友だちとの言葉によるやり取りは?

  • 「入れて」「いいよ」などの遊びの言葉を使っていた。
  • ごっこ遊びの中で、役になりきって会話を続けていた。
  • 「それはダメだよ」と、友だちに優しく注意していた。
  • 名前を呼び合い、楽しそうにお喋りしていた。
  • 秘密話をして、友だちとの特別感を共有していた。

Q4. 語彙(ごい)の豊かさと表現は?

  • 「ふわふわ」「チクチク」などのオノマトペを使っていた。
  • 色や形、大きさなどを表す形容詞を正しく使っていた。
  • 「クリスマス」「お正月」などの行事に関する言葉を知っていた。
  • 「ありがとうございます」「ごめんなさい」などの挨拶が適切に使えた。
  • 自分の名前(フルネーム)や年齢を、はっきりと言えていた。

Q5. 歌や言葉遊びへの興味は?

  • クリスマスの歌(あわてんぼうのサンタクロース等)を歌っていた。
  • しりとり遊びのルールを理解し、少しずつ繋げられるようになった。
  • 絵本のフレーズを真似して、言葉のリズムを楽しんでいた。
  • 自分の名前の文字(ひらがな)に興味を持っていた。
  • 面白い響きの言葉を見つけ、繰り返し言って笑っていた。

💜 表現(感性・創造)

Q1. 描画(イメージの表現)の充実は?

  • 楽しかったこと(クリスマス会など)を、画用紙いっぱいに描いていた。
  • 頭足人(顔から手足)を描き、家族や友だちを表現していた。
  • 好きな色を選び、塗り絵を枠からはみ出さないように塗っていた。
  • 描いた絵にストーリー性を持たせ、説明してくれた。
  • ぐるぐると丸を描き、ケーキに見立てていた。

Q2. 制作活動(工夫・構成)は?

  • ハサミで切った紙を糊で貼り、クリスマスツリーを作っていた。
  • 折り紙を折って、サンタクロースやブーツを作っていた。
  • 廃材(箱やカップ)を組み合わせて、立体物を作っていた。
  • 自然物(松ぼっくりなど)を制作に取り入れ、季節感を出していた。
  • 完成した作品を友だちと見せ合い、認め合っていた。

Q3. 音楽・リズム表現の豊かさは?

  • 曲の雰囲気に合わせて、速く動いたりゆっくり動いたりしていた。
  • 友だちと手を繋ぎ、円になって回るダンスを楽しんでいた。
  • 楽器(鈴、タンバリン)を使って、合奏のようなことをしていた。
  • 歌詞の意味を理解し、感情を込めて歌っていた。
  • 即興で歌を作り、楽しそうに口ずさんでいた。

Q4. ごっこ遊びの世界観と展開は?

  • お店屋さんごっこで、「いらっしゃいませ」とやり取りを楽しんでいた。
  • ヒーローになりきって、かっこいいポーズやセリフを決めていた。
  • サンタさんになりきって、プレゼントを配る真似をしていた。
  • バスごっこで、運転手とお客さんに分かれて遊んでいた。
  • 友だちとイメージを共有し、遊びを長時間続けていた。

Q5. 感動や発見の表現は?

  • イルミネーションの写真を見て、「きれいだね」と感動していた。
  • 霜柱を踏んで、「サクサクする」と音を楽しんでいた。
  • 虹を見て、「渡れそうだね」と想像を膨らませていた。
  • 友だちの作品を見て、「すごいね」「上手だね」と褒めていた。
  • できた喜びを全身で表現し、自信に満ちた顔をしていた。

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