【第3章-2】指導計画は「予言書」じゃない!「Googleマップ」だと思えば保育は楽になる

世界一わかりやすい保育指針

【導入:コピペの誘惑と戦うあなたへ】

毎月の月案、毎日の日案。
「去年のファイルを引っ張り出して、日付だけ変えて提出…」
なんてこと、やっていませんか?(ドキッとした方、正直でよろしい)

なぜ計画作りが苦痛なのか。それは、計画を「守らなきゃいけない契約書」だと思っているからです。

保育所保育指針における「指導計画」は、そんなガチガチなものではありません。
あれは、目的地にたどり着くための「Googleマップ(ナビゲーション)」なんです。

今日は、書類地獄から抜け出し、計画を「武器」にする方法を解説します。


1. 計画は「最短ルート」の検索結果にすぎない

前回解説した「全体的な計画」が『世界地図』なら、日々の指導計画は『ここから目的地までのルート案内』です。

  • 目的地(ねらい): 「みんなでルールのある遊びを楽しむ」
  • ルート(内容): 「しっぽ取りゲームをする」

ここで大事なのは、ルートは「検索時点でのベスト」でしかないということ。

Googleマップもよく言いますよね。「交通状況が変わりました。新しいルートを検索します」と。
保育も同じです。

【超訳】
朝の会で子どもが超不機嫌なら、それは「渋滞発生」だ!
計画(ルート)なんて、その場ですぐに変更(リルート)していいんだよ!

「計画に書いたから絶対やらなきゃ」というのは、「目の前が工事中なのに、ナビ通りに突っ込んで事故る車」と同じです。
指針は「柔軟に変更しなさい(リルートしなさい)」と何度も言っています。


2. 「去年の子」と「今の子」は違う生き物

指導案のコピペがなぜダメなのか。
それは、「去年のナビ履歴」を見て運転しようとしているからです。

  • 去年の3歳児クラス:「体力おばけ」が多かった。➡「遠くの公園まで歩く」が正解ルート。
  • 今年の3歳児クラス:「慎重派」が多い。➡「近場でじっくり探索」が正解ルート。

同じ「3歳児・10月」でも、乗っている乗客(子ども)が違えば、快適なルートは全く違います。

【超訳】
去年の日誌を見るのはいい。でもコピペは事故の元!
「今、目の前にいるこの子たち」ならどう動くか?それだけを考えろ!

「子どもの実態に即して」という指針の言葉は、「ナビの設定を『今年の子どもモード』に切り替えろ」という意味なのです。


3. 良い計画は「余白」がある

真面目な先生ほど、分刻みのスケジュールで、セリフまで決めた完璧な脚本(計画)を作りがちです。
でも、相手は予測不能な動きをする「子ども」です。

完璧すぎる計画は、少し狂っただけでパニックになります。
プロの計画には、あえて「余白」があります。

  • 「もし雨が降ったら室内でこれをやる」
  • 「もし子どもが飽きたら、早めに切り上げる」

【超訳】
計画は「予言書」じゃない。「備え」だ!
「AプランがダメならBプラン」とポケットに隠し持っておくのが、本当の指導計画だ!

「予想外のことが起きた!」と慌てるのではなく、「ふふふ、想定の範囲内だ」と余裕を持つために、私たちは計画を書くのです。


4. 結論:計画は「あなた自身」を助けるお守り

面倒くさい指導計画ですが、しっかり書いておくと、一番助かるのは「未来のあなた」です。

保育中、子どもがカオスになって「どうしよう!」となった時。
冷静に立ち返れる場所、それが指導計画です。
「そうだ、今日のねらい(目的地)は『楽しむこと』だった。無理に並ばせなくていいんだ」と思い出せます。

計画は、上司のためでも監査のためでもありません。
明日のあなたが、パニックにならずに笑顔でいるための「お守り」なのです。

【明日の一手】

来月の月案や明日の日案を書く時。
難しい言葉を並べる前に、一言、自分へのメモを書き足してみてください。

「※もし全員がぐずったら、計画全捨てで園庭へGO!」

これだけで、あなたの計画は「生きた計画(使えるナビ)」になります。

次回は「第2章-3 指導計画の展開」。作った計画をどう使う?そしてどう振り返る(評価する)?PDCAサイクルの極意に迫ります!

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